検査前プロセスでの誤差要因 > 第3回:薬剤の影響
索 引
[第3回]薬剤の影響
以下 文献3、13)より引用
1.血液学的検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
WBC 白血球分画 |
副腎皮質ホルモン | 好中球増加(全身投与) | クロラムフェニコール(抗菌薬) | 骨髄障害(極めて稀に) |
プロピルチオウラシル、チアマゾール (甲状腺治療薬) |
薬剤がハプテンとなって好中球と結合し、無顆粒球症を起こすことあり | |||
RBC Hb Hct |
イソニアジド、パラアミノサリチル酸、 キニジン |
薬剤・血漿蛋白複合体が抗原となって抗体を産生し、血管内溶血を起こす | ||
ペニシリン | 薬剤が赤血球膜に付着するため、抗体が結合して、血管外溶血を起こす | |||
α-メチルドーパ | 投与により自己免疫が生じる | |||
PLT | アドレナリン、ビンクリスチン | 局所投与時、皮膚血管での収縮作用が優先し、末梢血管収縮と止血作用が前面に出る | キニーネ、サルファ剤 | |
血沈 | 抗悪性腫瘍薬、免疫抑制剤 | 薬剤の造血抑制作用 |
2.凝固・線溶検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
PT | ワルファリン | ビタミンKを阻害 | エーテル麻酔 | |
解熱鎮痛消炎薬、血圧降下薬、抗菌薬、全身麻酔薬、など | 肝機能を障害する薬剤 | |||
APTT | ヘパリン | アンチトロンビンを活性化し、抗凝血作用能を賦活化 | ||
FDP | ウロキナーゼ 組織型プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA) |
高度の肝機能障害をきたす薬剤 | ||
経口避妊薬(特に、エストロゲン製剤) | 副作用として血栓症を認めることあり | |||
D-ダイマー | ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ(u-PA) 組織型プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA) |
血栓溶解療法 | ||
パクリタキセル、ドセタキセル(悪性腫瘍薬) | DICを誘発する場合あり | |||
モノエタノールアミン、ポリドカノール(止血薬) | ||||
トシリズマブ(抗リウマチ薬) | ||||
AT3 | 抗悪性腫瘍薬 | |||
経口避妊薬 | ||||
α2-PI | ウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベータ(u-PA) 組織型プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA) |
血栓溶解療法 | ||
VWF | デスモプレシン(DDAVP) | バソプレシン誘導体 |
3.生化学検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
TP | 抗菌薬(βラクタム系のペニシリン系、セフェム系) | 大量投与で見かけのキレート化合物を生成することがある | ||
ALB | ペニシリンG | 大量投与時、BCP法(改良BCP法を含む)で偽低値。BCG法では影響なし。 | CRP | 免疫抑制剤(カルシニューリン阻害薬;シクロスポリン) |
UN | 副腎皮質ステロイド | |||
アミノグリコシド系抗菌薬、非ステロイド系炎症薬(NSAIDs)、シクロスポリン、シスプラチン、など | 腎障害を起こす薬剤 | |||
造影剤 | ||||
重金属 | ||||
CRE | H2受容体拮抗薬(シメチジン、など) | 近位尿細管での分泌を阻害 | ||
アミノグリコシド系抗菌薬、非ステロイド系炎症薬(NSAIDs)、シクロスポリン、シスプラチン、など | 腎障害を起こす薬剤 | |||
造影剤 | ||||
重金属 | ||||
深在性抗真菌薬(フルシトシン) | フルオロピリミジン系 | Cys-C | 副腎皮質ステロイド | シクロスポリン |
UA | 降圧剤(サイアザイド系利尿剤、ループ利尿剤、αβ遮断薬) | ラスブリカーゼ(ラスリテック) | 抗悪性腫瘍役投与時の高尿酸血症治療薬 1.0mg/dL以下まで低下する |
|
β遮断薬 | 大量投与時 | アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ロサルタン) | ||
NH3 | バルプロ酸ナトリウム | |||
BIL | 消炎解熱鎮痛薬 | 副腎皮質ホルモン | ||
抗菌薬 | ||||
抗悪性腫瘍薬 | ||||
抗アレルギー薬 | バルツール酸系睡眠薬 | |||
循環器または消化器系に作用する薬剤 | ||||
抗精神病薬 | ||||
GLU | 副腎皮質ホルモン | 糖新生を亢進させる | インスリン (インスリンアナログ、ヒトインスリン) |
しばしば、低血糖を起こす 肝でのグリコーゲン分解を抑制し、低血糖を起こすことがある |
抗ウイルス薬 | 薬剤に血糖値を上昇させる作用あり | |||
免疫抑制剤 | スルホニル尿素(SU)類 | |||
脂質異常症治療薬 | 降圧薬(β遮断薬) | |||
呼吸器または神経系に作用する薬剤 | ||||
HbA1c | 鉄剤 | 造血役で治療中は、幼若赤血球が増加するため、低値を示すことがある | ||
エリスロポエチン製剤 | ||||
1,5-AG | 人参養栄湯(#108) | 多量の1,5-AGを含む | αグリコシダーゼ阻害薬(アカルボース) | 生体内での1,5-AG合成に干渉し、血中濃度を低下させる |
加味帰脾湯(#137) | フィブラート系薬 | |||
TG | 抗真菌薬(イミダゾール系) | スタチン | 脂質異常症治療薬 | |
降圧薬(サイアザイド系利尿薬、β遮断薬) | 陰イオン交換樹脂 | |||
経口避妊薬 | フィブラート系薬 | |||
ステロイド | ニコチン酸誘導体 | |||
男性ホルモン | EPA | |||
TC | 抗真菌薬(イミダゾール系) | スタチン | 脂質異常症治療薬 | |
降圧薬(サイアザイド系利尿薬、β遮断薬) | 陰イオン交換樹脂 | |||
経口避妊薬 | フィブラート系薬 | |||
ステロイド | ニコチン酸誘導体 | |||
消毒薬(アルコール系) | プロブコール | |||
HDL-C | スタチン | 脂質異常症治療薬 | 降圧薬(サイアザイド系利尿薬、β遮断薬) | |
陰イオン交換樹脂 | ||||
フィブラート系薬 | プロブコール | 脂質異常症治療薬 | ||
ニコチン酸誘導体 | ||||
エストロゲン | 女性ホルモン剤(卵胞ホルモン) | プロゲステロン | 女性ホルモン剤(黄体ホルモン) | |
LDL-C | スタチン | 脂質異常症治療薬 | ||
陰イオン交換樹脂 | ||||
フィブラート系薬 | ||||
ニコチン酸誘導体 | ||||
プロブコール | ||||
AST ALT |
抗結核薬(イソニアジド、リファンピシン) アニリン系鎮痛解熱薬(アセトアミノフェン) 免疫抑制薬(メトトレキサート) |
肝細胞障害 | 抗リウマチ薬(ぺニシラミン) | ビタミンB6欠乏症を誘発 |
アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬 | ||||
LD | テトラサイクリン | 筋肉注射 | ||
ステロイド | 骨格障害を惹起 | |||
スタチン系薬(HMG-CoA還元酵素阻害薬) |
横紋筋融解症を惹起 | |||
抗結核薬(イソニアジド、リファンピシン) アニリン系鎮痛解熱薬(アセトアミノフェン) 免疫抑制薬(メトトレキサート) |
肝細胞障害 | |||
ALP | 蛋白同化ステロイド(メテノロン) | 胆汁うっ滞型肝障害を惹起 (左記以外にも多数あり) |
||
フェノチアジン系抗精神病薬(クロルプロマジン) | ||||
マクロライド系薬(エリスロマイシン) | ||||
抗結核薬(イソニアトジ) | ||||
降圧薬(ACE阻害薬) | ||||
ɤ-GT | 蛋白同化ステロイド(メテノロン) | 胆汁うっ滞型肝障害を惹起 (左記以外にも多数あり) |
||
フェノチアジン系抗精神病薬(クロルプロマジン) | ||||
マクロライド系薬(エリスロマイシン) | ||||
抗結核薬(イソニアトジ) | ||||
バルビツール酸系抗てんかん薬 (フェノバルビタール) |
肝でのɤ-GT合成を誘発 (左記以外にも多数あり) |
|||
フェノチアジン系抗精神病薬(クロルプロマジン) | ChE | 有機リン系農薬・殺虫剤(スミチオン、など) | ChEのエステル分解部位に結合して不可逆的に活性を阻害 | |
AMY | ステロイド | P型AMYが上昇 | ||
麻薬類 | S型AMYが上昇 | |||
CK | 脂質異常症治療薬(スタチン系やフィブラート系) | 横紋筋融解症を惹起することあり 発症すると上昇 |
||
抗悪性腫瘍薬(白金製剤、シスプラチン) | ||||
抗菌薬(マクロライド系) | ||||
痛風発作治療薬(コルヒチン) | ||||
降圧薬(ACE阻害薬) | ||||
トロポニンT | アントラサイクリン系抗癌性抗生物質、代謝拮抗薬、分子標的治療薬 | 癌化学療法で心臓障害を惹起する薬剤 | ||
Na | 浸透圧利尿剤 | サイアザイド系利尿薬 | ||
浸透性下剤(軟化剤) | ループ利尿薬 | |||
高張性NaCl、NaHCO3 | クロルプロマジン | |||
K | ジギタリス | 過剰投与 | 利尿薬 | |
NaHCO3 | ||||
降圧剤(ACE阻害剤、ARBなど) | インスリン | |||
甘草を含む漢方薬 | 偽アルドステロン症を起こすことがある | |||
Cl | NH4Cl、HCl | サイアザイド系利尿薬、ループ利尿薬 | ||
ヨードを含む造影剤 | 影響の程度は、測定に用いる電極の選択性に依存する | ペニシリン系抗菌薬 | ||
臭素を含む薬剤(ブロムワレリル尿素など) | NaHCO3 | |||
Ca | 活性型ビタミンD3製剤 | 過剰投与 | ||
Fe | 抗悪性腫瘍薬 | 骨髄機能を抑制する | NSAIDs | 胃酸によるFe3+の還元を抑制して低下させることがある |
抗菌薬(クロラムフェニコール) | ごく稀に再生不良貧血をきたす | 消化性潰瘍治療薬(H2受容体拮抗薬) | Mg | 活性型ビタミンD3製剤 | 過剰投与 | 腸内リン結合薬(アルミニウム、CaCO3) | 消化性潰瘍治療薬 |
4.ビタミン検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
ビタミンA | ビタミンA製剤 | 脂質異常症治療薬(コレスチラミン) | 脂溶性ビタミン吸収を阻害 | |
ビタミンB6 | ビタミンB6製剤 | |||
抗結核薬(イソニアジド) | ピリドキサルリン酸(PLP)と拮抗的に作用 投与時はビタミンB6を補強する |
|||
抗うつ薬 | ||||
ビタミンB12 | ビタミンB12製剤 | 抗結核薬(PAS) | ||
アミノグリコシド系抗菌薬(フラジオマイシン) | ||||
葉酸 | 葉酸製剤 | 抗リウマチ薬(メトトレキサート) | 葉酸代謝と拮抗作用を持つ | |
抗てんかん薬 (フェニトイン、ジフェニルヒダントイン) |
||||
ビタミンC | ビタミンC製剤 | |||
25-OHビタミンD | 市販のビタミン製剤 | 腸内リン結合薬(アルミニウム製剤) | 消化性潰瘍治療薬 | |
1α,25-(OH)2ビタミンD | ビタミンD | |||
活性型ビタミンD3製剤 | 骨・カルシウム治療薬 | |||
ビタミンE | 脂質異常症治療薬(コレスチラミン) | 脂溶性ビタミン吸収を阻害 |
5.骨代謝マーカー検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX) | HRT | ホルモン補充療法 | ||
ビスホスホネート製剤 | カルシウム治療薬 | |||
SERM | ||||
デオキシピリジノリン (DPD) |
HRT | ホルモン補充療法 | ||
ビスホスホネート製剤 | カルシウム治療薬 | |||
SERM | ||||
Ⅰ型コラーゲン-C-テロペプチド (1CTP) |
HRT | ホルモン補充療法 | ||
ビスホスホネート製剤 | カルシウム治療薬 | |||
SERM | ||||
骨型アルカリホスファターゼ (BAP) |
HRT | ホルモン補充療法 | ||
ビスホスホネート製剤 | カルシウム治療薬 | |||
SERM | ||||
低カルボキシル化オステオカルシン (ucOC) |
ワルファリン | ビタミンK2製剤 | 骨・カルシウム治療薬 | |
インタクトⅠ型プロコラーゲン-N-プロペプチド(intact P1NP) | PTH(テリパラチド) | 骨・カルシウム治療薬 | HRT | ホルモン補充療法 |
ビスホスホネート製剤 | カルシウム治療薬 | |||
SERM | ||||
酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ (TRACP-5b) |
HRT | ホルモン補充療法 | ||
ビスホスホネート製剤 | カルシウム治療薬 | |||
SERM |
6.内分泌検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
GH | β遮断薬 | 副腎皮質ホルモン(過剰時) | GHの分泌を低下させる | |
ドパミン作動薬 | 副腎皮質ステロイド | |||
LH FSH |
エストロゲン製剤 | 女性ホルモン製剤は、性腺刺激ホルモン(LH、FSH)の分泌を刺激することで生殖機能全体を制御している | ||
黄体ホルモン(プロゲスト―ゲン) | ||||
アンドロゲン製剤 | ||||
ACTH | αアドレナリン遮断薬 | ACTHの分泌を促進 | 副腎皮質ステロイド | ACTHの分泌を抑制 |
βアドレナリン拮抗薬 | ドパミン作動薬 | |||
セロトニン阻害薬 | ||||
TSH | ドパミン拮抗薬 | TSHの分泌を促進 | 副腎皮質ステロイド | TSHの分泌を抑制 |
ドパミン作動薬 | ||||
プロラクチン (PRL) |
フェノチアジン系抗精神病薬の抗ドパミン薬 (クロルプロマジン、ハロペリドールなど) |
PRLの分泌が亢進 | ||
胃腸機能調整薬(抗潰瘍剤・制吐剤)のドパミン受容体拮抗薬(ドンペリドンなど) | ||||
降圧薬(レセルピン配合) | ||||
経口避妊薬 | ||||
バソプレシン(AVP) /抗利尿ホルモン(ADH) |
抗てんかん薬(フェニトイン) | AVPの分泌を抑制 | ||
フリーT4 | T4製剤 | 過剰服用時 | アンドロゲン剤 | |
蛋白同化ホルモン剤 | ||||
フリーT3 | T3製剤 | 過剰服用時 | ステロイド | |
ヨード造影剤 | ||||
PTH | クエン酸 | 活性型ビタミンD3製剤 | 骨・カルシウム治療薬 | |
EDTA | ||||
血漿レニン活性 血漿レニン濃度 |
利尿薬 | レニン阻害薬 | ||
Ca拮抗薬 | 交感神経抑制薬 | |||
血管拡張薬 | 鉱質コルチコイド | |||
ACE阻害薬 | ||||
ARB | ||||
β遮断薬 | ||||
副腎皮質ステロイド | ||||
ACE | ACE阻害薬 | |||
アルドステロン | 抗アルドステロン薬 | カリウム保持性利尿薬 | ||
β遮断薬 | ||||
ACE阻害薬 | ||||
ARB | ||||
コルチゾール | 副腎皮質ホルモン製剤 | ステロイド | ||
エリスロポエチン (EPO) |
エリスロポエチン製剤 | |||
エストラジオール (E2) |
経口避妊薬 | 甲状腺ホルモン製剤 | ||
エストロゲン製剤 | 副腎皮質ステロイド (デキサメタゾン、ベタメタゾンなど) |
|||
HCG | 性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン) | |||
インスリン | ヒトインスリン製剤 | 測定に用いる試薬キットの特性により異なる | ||
インスリンアナログ製剤 |
7.免疫血清学検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
抗核抗体(ANA) | 抗不整脈遮断薬(プロカインアミド) | 副作用としてSLE様症状を示す場合があり、その際は陽性となることがある | ||
血管拡張薬(ヒドララジン) | ||||
KL-6 SP-A SP-D |
アミオダロン | 副作用として間質性肺炎を引き起こす可能性のある薬剤を使用している患者では、影響があるとの報告あり |
8.腫瘍マーカー検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
PIVKA-Ⅱ | ワルファリン | ビタミンKの欠乏を引き起こす | ||
セフェム系抗菌薬 | ||||
リファンピシン(RFP) | ||||
PSA | アンドロゲンを低下させる薬剤 | |||
前立腺酸性ホスファターゼ(PAP) |
9.感染症検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
尿素呼気試験 | 消化性潰瘍治療薬 (プロトンポンプ阻害薬;PPI) |
服用中または服用後にHpが減少し、ウレアーゼ活性の低下が考えられる | ||
ヘリコバクターピロリ菌除菌薬 | ||||
T-スポット クォンティフェロン |
ステロイド | 投与中はリンパ球の反応性が弱まり、判定不能や偽陰性となることがある(T-スポットの方が影響を受けにくいとされている) | ||
免疫抑制剤 | ||||
プロカルシトニン (PCT) |
副腎皮質ステロイド | 低下の可能性が示唆されている | ||
免疫抑制剤 |
10.尿一般検査・糞便検査
検査項目 | 高値()を招く薬剤 | メモ | 低値()を招く薬剤 | メモ |
尿pH | ステロイドホルモン | 長期投与でアルカリ化することあり | ||
クロロサイアザイド系薬 | ||||
尿比重 | 利尿薬 | 腎性尿崩症を起こす薬剤では、尿量が増加し、低比重となる | ||
リチウム | ||||
尿蛋白(定性・定量) 尿中アルブミン |
アミノグリコシド系抗菌薬 | 腎障害を十記する薬剤では、腎障害が生じると高値となる | ||
非ステロイド系抗炎症薬 | ||||
尿ビリルビン (定性) |
エトドラク製剤 | 代謝物のフェノール誘導体と反応して、疑陽性を呈することあり | アスコルビン酸 | 偽陰性あり |
スルピリン | 大量服用で疑陽性あり | |||
レボメプロマジン | 亜硝酸塩 | |||
クロルプロマジン | ||||
メフェナム酸 | ||||
ミゾリビン | ||||
尿ケトン体 | PSP(フェノールスルホフタレイン) | 大量存在時、疑陽性または異常反応あり | ||
グルタチオン製剤 | SH基を有する薬剤を服用時、疑陽性あり | |||
ブシラミン | ||||
潜血反応(尿) | 免疫調整薬 | 溶血性貧血を起こす薬剤 | アスコルビン酸など | 還元作用を有する薬剤 |
ワルファリン | ||||
尿ウロビリノーゲン (定性) |
免疫調整薬 | 溶血性貧血を起こす薬剤 | 抗菌薬(大量投与) | 腸内細菌によるビリルビン分解を抑制し、陰性化させる |
ワルファリン | ||||
カルバペネム系抗菌薬 | 疑陽性あり | 胆汁うっ滞を起こす薬剤 | ウロビリノーゲンの尿中への排泄低下 | |
センナ、ダイオウ、チピリン、など | 赤色着色尿を生じるため、判定が困難になる | |||
尿糖(定性・定量) | ステロイド剤(大量投与) | 還元作用を有する薬剤(アスコルビン酸など) | 酸化酵素法では検出反応を抑制し、偽陰性を呈することあり | |
腎尿細管障害を起こす薬剤 | L-ドーパ | |||
便・潜血反応 | 還元作用を有する薬剤(アスコルビン酸など) | 化学的方法では、偽陰性あり |