検査項目解説
検査名 | 糖定性(尿)/尿糖定性 |
英検査名 | Glucose Qualitative (Urine) |
検体基準範囲 |
採尿後は細菌の増殖を避けるため、冷所で保存し、速やかに測定する。 尿:陰性 |
測定法 | 試験紙法 |
基準範囲出典 | 1.Tietz Textbook of Clinical Chemistry, Third edition. Edited by CA Burtix, ER Ashwood. Philadelphia, WB Saunders Company, 1999 |
解説 |
健常人の尿中には一日に40~80mg/dL程度の糖(グルコース)が排泄されるが、試験紙法による定性検査の検出感度は100mg/dL以上なので、グルコースは検出されない。グルコースは殆どが糸球体で濾過され尿細管で再吸収されるが、血中グルコースが腎のグルコース排泄閾値の170mg/dLを超えると尿中に出現する。臨床的には糖尿病のスクリーニング検査として用いる。健診の場合は、血糖値が基準範囲内でも尿糖が出現する腎性糖尿の存在に注意する。糖尿定性検査でグルコースが陽性の場合には24時間蓄尿による一日のグルコース排泄量を測定する必要があり、これが尿糖定量法である。 陽性(尿):胃切除後、急性・慢性肝炎、肝硬変、甲状腺機能亢進症、腎性糖尿、先端巨大症、糖尿病、脳血管障害、慢性腎炎 |