検査項目解説
検査名 | LDL-コレステロール/低比重リポ蛋白コレステロール |
英検査名 | LDL-Cholesterol |
検体基準範囲 |
早朝空腹時に採血し、速やかに測定するか、冷蔵保存する。 血清:70~139mg/dL |
測定法 | 直接法 |
基準範囲出典 |
1.菅野 剛史 他:医学と薬学 37(3):635-644,1997 2.佐々木 博:内科宝函 31(12):395-431,1984 3.Executive Summary of the Third Report of the National Cholesterol Education Program (NCEP) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults (Adult Treatment Panel III), JAMA 2001;285:2486-2497 4.Jacobson TA, Ito MK, Maki KC, et al: National Lipid Association recommendations for patient-centered management of dyslipidemia: Part 1 - executive summary. J Clin Lipidol 2014 Sep-Oct;8(5):473-488 5.Expert panel on integrated guidelines for cardiovascular health and risk reduction in children and adolescents: summary report. Pediatrics 2011 Dec;128 Suppl 5:S213-S256 6.木下 誠:動脈硬化惹起性リポ蛋白とその役割.日本臨牀 65(増刊):57-62,2007 |
解説 |
LDL-Cは低比重リポ蛋白(LDL)に含まれるコレステロールで、末梢組織へのコレステロールの輸送と、末梢組織でのコレステロールの代謝調節を担当している。血清コレステロールの約50%はLDL-Cで、最も強い動脈硬化惹起性を持つLDLは動脈硬化症の発症と進展に関与していると考えられている。臨床的には高脂血症、低脂血症、動脈硬化性疾患の診断と治療の指標に使われる。2007年に総コレステロールに代わり、LDL-Cを脂質異常症の診断基準にすることが決められ、総コレステロールはあくまで参考とすることとなった。臨床的には高コレステロール血症の鑑別、高・低脂血症の診断と治療効果判定、動脈硬化症の診断と治療の指標のために測定する。 高値(血清):家族性高コレステロール血症(IIa型)、家族性混合性高コレステロール血症(IIb型)、糖尿病、ネフローゼ症候群、肥満、閉塞性黄疸 低値(血清):家族性低コレステロール血症、肝硬変、甲状腺機能亢進症、先天性無β-リポ蛋白血症、慢性肝炎 |