検査項目解説
検査名 | PIVKA-II/ピブカII/内因子性凝固阻止因子-II |
英検査名 | Protein Induced By Vitamin K Absence-2/Des-γ-Carboxy Prothrombin/PIVKA-II |
検体基準範囲 |
血漿はEDTA-2Na入りポリスピッツ管で採血し、速やかに測定するか、冷蔵保存する。血清は速やかに測定するか、冷蔵保存する。 血清・血漿:腫瘍マーカーとしてのカットオフ値:40mAU/mL未満 |
測定法 | ECLIA |
基準範囲出典 |
1.高津 和子 他:臨床と研究 73(11):2656-2664,1996 2.藤山 重俊 他:肝胆膵 18(4):599-608,1989 3.藤山重俊ほか:PIVKA-Ⅱと測定法.肝・胆・膵 54:483-492,2007 |
解説 |
PIVKAは第II因子(プロトロンビン)、第VII因子、第IX因子、第X因子がビタミンK欠乏状態時に産生される異常蛋白でPIVKA-II、VII、IX、Xが存在するが、検査ではプロトロンビンの異性体であるPIVKA-IIが測定される。肝細胞癌で血中に出現し特異度が94%と高いため肝細胞癌のマーカーとして使われる。また、ビタミンK欠乏状態を知ることが出来るため、ビタミンK欠乏による出血傾向やビタミンK吸収障害、利用障害の把握にも使われる。 高値(血清):ビタミンK欠乏症、肝細胞癌、肝硬変、慢性肝炎、閉塞性黄疸、肝内胆汁うっ滞、 偽陽性:薬剤(ワーファリン、セフェム系抗生剤、抗結核薬) |