検査項目解説
検査名 | トリグリセリド/中性脂肪/トリグリセライド/トリアシルグリセロール |
英検査名 | Triglycerides/TG |
検体基準範囲 |
前日の夕食は高脂肪食、アルコールを避け、早朝空腹時に採血する。検体は速やかに測定するか、冷蔵保存する。 血清:50~149mg/dL |
測定法 | 酵素法(GK-GPO・遊離グリセロール消去) |
基準範囲出典 |
1.Tamaoku K et al:Chem Pharm Bull 30(7):2492-2497,1982 2.渋谷 陽子 他:日本臨床 53(増):606-610,1995 3.Tietz Textbook of Clinical Chemistry and Molecular Diagnostics. Edited by CA Burtis, ER Ashwood. St. Louis, MO: Elsevier Saunders, 2012 4.Rifai N, Warnick GR: Laboratory Measurements of Lipids, Lipoproteins and Apolipoproteins. AACC Press, Washington, DC, 1994 5.Jacobson TA, Ito MK, Maki KC, et al: National Lipid Association recommendations for patient-centered management of dyslipidemia: Part 1-executive summary. J Clin Lipidol 2014;8(5):473-488 6.Expert Panel on Integrated Guidelines for Cardiovascular Health and Risk Reduction in Children and Adolescents: Pediatrics 2011;128;S213 |
解説 |
TGは蛋白と結合し水溶性のリポ蛋白として血中に存在している。食物中の脂肪の殆どはTGで腸管で吸収され、リンパ管を経て血中に入りカイロミクロン(外因性トリグリセリド)として存在している。TGはリポ蛋白リパーゼや肝性トリグリセリドリパーゼにより加水分解され脂肪酸になり、末梢組織のエネルギー源となっている。また、肝では脂肪酸と糖質からTGが合成され、蛋白と結合しVLDLとして血中に放出される(内因性トリグリセリド)。臨床的には動脈硬化性疾患の危険因子の一つとして測定される。 パニック値:1,000mg/dL以上 高値(血清):broad-β病、HTGL欠損症、LCAT欠損症、LPL欠損症、クッシング症候群、急性・慢性膵炎、高カイロミクロン血症、甲状腺機能低下症、先端巨大症、痛風、糖尿病、動脈硬化症、ネフローゼ症候群、肥満、閉塞性黄疸 低値(血清):悪液質、下垂体機能低下症、肝硬変、急性副腎不全、吸収不良症候群、甲状腺機能亢進症、無・低β-りポ蛋白血症 |